鳴門は裏切らない その2 You そこで釣ってみなよ

  午前5時前。鳴門到着。ぜってー釣れねーよ、でも、来ちゃった、みたいな。どうせ釣れないなら朝日拝める位置がいいかな?夜中でも潮が動いてる時間帯でだらだらやろうか?とか思ったけど、干潮から上げに動くタイミングと朝まずめのタイミングが重なってたので、その一瞬にかけてみることにした。

 

  なんかあんまり寒くないな。歩いてると汗ばむくらい。風ないし、波ないしべた凪。ゴロタを歩く足音さえ気をつけないといけない気分。のっぺりした海面にルアーを投げつつ歩く。だめ、まったく釣れる気がしない。他に人いないし。干潮なためか、潮の動きを全く感じない。ていうか、鳴門の潮の動きってどんな感じ?

 

  明るくなってきた。段々海面の様子が見えてきた。んー、なんか模様が違うところがところどころ出てきたな。潮が動いてるのか?

 

  「You、そこで釣ってみなよ」

 

なんか、頭の中で聞こえた。模様の違うところに絞ってルアーを投げてみる。2投目。リールが巻けなくなった。はてな?ロッドを持ち上げてみる・・・・来た!!

  重いゴミがかかったような重み。しかし、時折ぐりぐり泳いでロッドがぶるぶる震える。根ずれを避けたくて、なるべく高い位置に移動するために水際から交代しつつ寄せる。2回、3回とぐいぐい走られてドキドキする。適当に調整したドラグから絶妙にラインが出て行く、気がする・・・。

 

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  70cm弱くらいですかね・・・・。やりましたよ、久しぶりに鱸を釣った。ああ、通ってればこんな適当に釣ってても釣らせてくれる・・・。ルアーは廃盤カラーのシャイナー。R50+では残り1個しかない。まあ、他の色でも釣れた気はするけど。

 

  ここで、持って帰るか逃がすか悩む。お腹膨らんでて卵持ってるのは間違いない。持って帰れば家族が喜ぶ。しかし、このお腹にはたくさんの卵が。以前80cm超えを釣って持って帰ったとき、巨大な卵の塊を見て後悔の念を振り払えず、家族は食べず責任を持って一人で少しずつ食べてたのに、奥さんが見た目が古いと言って勝手に捨てられたのがトラウマになり、子持ちシーバスには及び腰。家族の喜ぶ顔を取るか、妊婦をリリースするか・・・。とりあえず、ストリンガーに・・・。

 

  後続を狙ったけど、この一瞬の時合に写真撮ったりしてもたもたして、時は過ぎたらしい。気がついたら他にも釣り人がいたけど、その人も釣れた様子はなかった。貴重な1匹だったかもしれない。

 

  で、このシーバスをどうしよう・・・・。シーバスが海を見ている・・・。リリース・・・。代わりに自撮りでもう1枚。

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  子供いっぱい産んで、また釣らせてください。他の人に釣られるかもしれないけど。