10年に1度の奇跡

今日はある市のシングルスの大会。思い起こせば1年前にもこの試合に出て、奥さんが撮ってくれた動画を見て、何か変えないとこのまま続けてもだめだと誓った。あれから1年かー。グリップを薄くしようと苦労し、結局フォアはほとんどウエスタンのままだけど、バックは最近やっと薄いグリップでスピンかけられるようになってきた。自分の思いからはまだまだ遠いけど、ちょっとずつ試合になりつつある今年。勝ちそうで勝てず、コンソレでそこそこ勝ち、今年後半にはストリングを変えまくり、テンション落とし、挙げ句ラケット買った。果たして、1年経ち、今日はどうなる?

 

2回戦

俺、なぜか第6シードになってる(笑。初戦の相手は大学生。うう、きつい。・・・なんかかわいい彼女連れてきてるな。昔は相手に応援が多いほどやる気が出て、相手を叩き伏せるのが趣味だったけど、硬式しだしてからはぼこられるばっかり。
トスに負けてレシーブから。ぐりぐりのすごいスピンサーブ、ストロークもぐりぐりのトップスピン。若者らしくパワフルなテニス。しかし、スパニッシュテニスのDVDを見て、ホゼの教えを忠実に守る俺。コースなんか狙わねー。ベースラインの後ろからネットの高いところをスピンをかけて通す。しかもほとんど相手の正面。ベースライン付近なら右か左適当に打ち分ける。ベースラインの中からも1本で決めに行かない。広いところを狙って打って、深く入ればネットに詰める。

そんな退屈な展開に我慢できないのか、相手が先にミスをしてくれる。多分、いつもは若者通しガンガン打って練習してるのだろう。第3ゲーム、ブレークポイントでボレーがネットインという幸運も重なりG3-0と快調な出だし。

しかし、自分のサーブの第4ゲーム。簡単にストロークのミスが重なってしまい、簡単にブレークされてしまう。これだよ、これ。せっかく楽勝ペースなのに、自分のサーブをあっさり落として流れが変わってしまう。G3-1。

しかし、レシーブが安定してたので次のゲームもレシーブからのストロークの展開で再びブレーク。G4-1。

ここだよ、ここ。このサービスゲームをキープすれば圧倒的に楽になる。サーブ後の次の1球に用心。1ポイント目。当たり損ねのサーブが相手のミスを誘う。相手の方が苦しいんだから、集中しろ。

結局、スパニッシュテニスを最後まで貫き通しG6-1で勝利。やったよ、ホゼ。

 

準々決勝

う、第3シードが相手。俺の偽シードとは違う。何年か前にやったことある人。あの時はバック側の高いところに弾むスピンサーブからネットに出てくるサーブ&ボレーでやられてしまった。結構盛り返してG5-8ではあったけど、差は明らかだった。今日も初戦の様子を見てると相変わらずネットプレーが安定してる。

トスに勝ってレシーブから。思ったほどネットには来ないけどオープンコートに打たれて走らされてネットで決められる。それは相変わらずホゼの言いつけを守って無理をせずひたすらネットの高いところを狙ってラリー。この試合も結構これがきいて相手がミスをしてくれる。G2-2とキープで進む。

なんか、以前の高く弾むスピンサーブが来ないな?レシーブは普通に返せてるので、打てるなら打ってくるはずなのに。その分サーブ&ボレーも少なく助かり、先にブレーク成功。

しかし、なんかこっちのサーブも苦しくなってきた。でも40-30からだめもと気味のサーブ&ボレーが決まってG4-2。

相手にキープされてG4-3。ここから苦悶の道が始まる。サーブが決まらない。サーブで優位に立てない。ストロークでミスが出る。相手がネットに来ると後ろで打ってたらかもにされる。パッシングもロブも通らない。同じリズムで打てないからミスが増える。G4-4。

またブレークに成功してG5-4だが、やっぱりキープできない。サーブが弱い。コースもスピードも足りない。スピンはかけてるけど前に進む力が弱くて弾まない。相変わらずネットで翻弄されるし。ブレークされる。G5-5。さらに次のゲームキープされてG5-6。

う、やばい。サーブ。勇気を出してもっと打っていかないと。それにネットへ。この試合、俺も結構ネットに行ってる。やっとスピンで打てるときと打てないときの判断ができるようになった。浅い弱いボールはフォアでも無理せずスライスで。でもなるべくサイドの深いところに弾まないように。そしてネットへ。そして、やっと相手がネットに来たときの対処も成功するようになってきた。バックのスライスで奇跡的なパッシングショットが決まったりして。G6-6でタイブレーク

勝ちたい。途中勝てるチャンスがありながら逆転され、そしてまた追いついた。この1年間、技術、戦術、道具、壁打ちとあらゆることに時間とお金と体力を投資してきた。それをここでどうしてもこの相手に勝って花咲かせたい。それだけの価値がこの相手と試合にはある。

1ポイント目、そして2ポイント目のサーブで得点。しかし、次のサーブで失点。うー、チャンスだったのに。2-1。一進一退。1つ離して1つ追いつかれる。しかし、同点にはならない。相手のネットプレーにも耐える。サーブで相手のリターンがサイドアウト。4-2。自然と声が出る。でもサイドチェンジ後のポイント取られて4-3。

フォアのパッシングショットが鮮やかに初めて決まる。ついに6-4のマッチポイント。そして俺のサーブ。この試合、点を取りたいプレッシャーから、サーブが振り切れてなかったけど、ここはワイドを狙ってボレーを決める。迷わない。そうだろ、ホゼ?フォールト。く・・・。セカンド。ほぼ入れるだけ。相手も攻めきれない。俺のフォアが深く入った。相手の返球が甘く浅くなる。ボレーのように逆クロスへ押し込む。ラインぎりぎりのボールに相手の返球はネットにかかる。

・・・・勝った・・・。G7-6(6-4)。

 

勝った。辛かった。すげー辛かった。思ったようにボールが入らず何度も頭を抱えた。取れそうで取れないポイント。前後左右に走らされ、何とか返しても相手に決められ。そして、シングルスはどんなに辛くても声を掛け合う相手はいない。全ての苦しみを一人で解決しないといけない。だからこそ、勝ったときの価値は独り占め。喜びを分かち合うペアはいない。でも、この勝利、この価値は自分の物。

 

準決勝

ベスト4か。他の3人見ると明らかに俺、別世界。去年やったあのごつい高校生もいるし。次の相手は大学生。淡々と進んでいく。う、強い。サーブはそうでもないんだけど、ストロークが深くコースが正確で触るので精一杯。フォアでもバックでも当てただけのスピンのかかってない棒球は確実にとどめをさされる。こっちのサーブも甘いとウィナーの餌食。うー、やばい。

そもそも最初から足つってる。くー、相手がつって俺が元気だったらいいハンデなのに。やっぱり足が使えないと何気ないストロークでもミスが増える。

それでも途中からサーブをさらに強打していく。自分のサーブだけは優位に立って、スピンのかかったストロークへとつながないといけない。ここまでファーストで打ってたサーブをセカンドで使わないといけないくらい。

相手の攻めが厳しいので、余裕があっても無理をしがちでミスが増える。ネットミスは絶対にだめだとホゼが言ってるのに、チャンスボールでネットしたり。くー、ロックインポジションがあー!!ボレーもチャンスでミスったり。力が入ってしまってる。

G0-5。しかし、やる気は衰えてない。特に何をやったとかはない。ただひたすらここまで打ってたスピンのストローク。そしてサーブ。ミスをしないぎりぎりの範囲で攻めていく気持ち。それが通じたのか、2ゲーム挽回。

結局、G2-6で負けた。まあ、でもよく2ゲーム取れた。相手の油断もあったけど、なんの工夫も無さそうなラリーの展開からチャンスを作って相手のミスを引き出し、強い相手からゲームを取った。

 

3位決定戦

くそー。3位決定戦とかいいのに。相手は・・・・あの高校生。あれ、負けたの?去年からどれだけ成長できたか力試し。と言いたいところだが、やっぱり足つってる俺。さっきの試合は気にならない時間帯もあったんだけど、この試合はずーっと痛い。それでも走るだけの力は残ってる。ただ、細かいステップができなくて、硬い硬式のボールではわずかなタイミングのずれがミスにつながる。

と言うか、こっちがミスできるならまだまし。相手のボールがこれまた極めて厳しい。わかってはいるけど、どんなにベースライン後ろに構えてても全く届かないボールが連発。相手も最初は凡ミスを繰り返してて、ああ、それで負けちゃったのね、と思ったけど、か弱い俺相手にボールをたたき込んでる内に徐々に復調して手がつけられん。

G0-5。でも、最後の力振り絞ってサーブを打ち続け相手のミスを引き出し、意地の1ゲーム奪取。G1-6で負け。親子ほど年の離れた相手に足つって試合するのは辛い・・・。

 

結局2回勝って2回負けて五分の結果で4位。しかーし、4位の商品を表彰式でゲット。賞状欲しかったな-。

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でも、この2勝が自分にとってどれほど価値のあることか。誰にもわからない。俺にしかわからない。準々決勝の人、試合後肩回してたから怪我してたかもしれんな。それでも自分にはとても価値のある大事な試合だった。

 

フォアでスピンをかけて打てたときは相手の正面でも強い相手でも効果はあった。そう簡単には攻められなかった。多分、ピュアドライブ2015の威力もあったと思う。今後は右か左かもうちょっとコースを狙いたい。そして、コートの中で打つときはもっと厳しく狙えるようになりたい。

自分の打てるボールがわかってきたので、フォアでスライスから前に出てボレーとかも結構できた。今までは相手に前に出されてしょうがなくと言う感じだったけど、自分でそうしようと思ってネットに行ってるから自信が持てる。ネットポイントもいつもより多かった。

 

バックはまだまだ。ミスは多かった。でも、いつもよりスピンをかけて打てる方が多かったのでどうにか試合になった。ここから崩れることはなかった。スライスが今までより自信持って打てた。実際、それで何度もしのいだり、逆に攻めることができた。負けた試合ではミスが多くなったのでもっと正確に打てないといけない。

 

サーブが苦しい。サーブのフリーポイントがもっと増えないと強い相手に勝てない。エッジから入る打ち方は悪くないんだけど、まだ手だけで打ってる。普段の練習がそうだから、試合で振り切ろうとしてもなかなかうまくいかない。でも、今日負けた相手に過当と思えば、サーブの数段レベルアップは必要。サーブで相手に打ち込まれるようでは、どんなにいいストローク持ってても発揮する機会が無くなる。でも、どうやって練習するか。壁相手ではどこに入ってるのかわからんし、スピード感もスピンの感じもわからんし。普段のサークルの人相手に力任せに打つのもなあ。

 

 

試合後、またお店に。車の中で足つって苦しかった。目的はまたもストリング張り替え・・・。ポリツアースピンG125。40lbというローテンションで張っても打球感の硬さは変わらず。特に強い打球の相手とやってると、ガチンガチンという打球感に力を抜きたいのに抜けないジレンマに悩み続けた。

お店の人と軽く相談。

まず、ポリは当然選択肢から外す。

ナイロンのマルチフィラメントは以前TGVを使ったときに反発力がちょっと足りないのと、数回練習で使うと直径の半分くらいのノッチができて耐久性が困ったのでやっぱり外した。

で、モノフィラメントを今回は試すことにした。あまり選択肢は無くて、ウィルソンのパワー16とゴーセンのミクロパワーのどっちか。どっちもよく似てるとのことで、じゃあとりあえず試打したときと同じミクロパワーに。迷ったときはミクロパワー、ですよね。AKプロ16とかあってもいいかと・・・。

テンションはちょっと上げて39n、44lb相当。飛びすぎる不安から心持ち上げた。でも、テンションの違いで飛びすぎるというのはどうなのだろうか?ちゃんとスピンがかかってれば収まる気がするんだけど。ポリも55lbから40lbまで落としたけど、飛びとかあまり気にならなかった。スピンがかからなかったときに制御できないことが多かったかな?

 

しかし、今日やった強い人達は重くて硬いラケット、硬いストリングを強いテンションで張り、それこそまさにボールをつぶして打ってる。飛んでくるボールの圧力がまじすごい。おっさんの細い体では真似できない。力を抜いてラケットを走らせる方向性で行ってみたいと思う。