ハーフマラソン本番。この日のために平日週一の数kmに加えて、週末に合計4回の長距離練習で備えた。夏場からフォアフットで練習してきた。フォアフットでハーフをいかに走りきれるかを検証するのが目的。
初めての大会なので勝手がわからないため、早めに出発。途中、体の中のものを出し切りたいためにコンビニ立ち寄るも解決せず。Googleマップに言われるがままに進んでいくと、道がどんどん細くなる。誰も走っていない。さすがGoogleマップ。使い始めた頃は焦ったが、ここ最近はむしろ楽しんでいる。地元の人でさえこんな道通らねえよ、みたいなところを進んでいく緊張感と新しい発見に期待するいろいろなドキドキが、新たな自分を切り開いていく。
さて・・・目的地に近づいているはずだが、まったく車や人が見当たらない。道はどんどん細くなり、くねくね曲がり、そしてついにこれ以上進むと戻れないという所まできて、Googleマップはナビ終了・・・。
してやられたわ。Goo馬鹿マップめ。走りにくい道をナビするまでなら許せるが、目的地に全く達せずに終わるとはどういうことだ。若干焦るものの、まだ時間に余裕あり、Goo馬鹿マップに建物の名前ではなく、住所を打ち込むことで目的地にたどり着いた。臨時駐車場から会場まで徒歩20分弱。遠いぜ。会場ではアミノバイタルを無料提供。ありがてー。
しかし、今日は寒いわー。車で走ってるとき、電光掲示板の気温は8度。今まで参加した大会で一番寒いんじゃないか。天気は曇天。黒く低い雲が空を覆って太陽を遮り、北西の風が強く冷たい。さっさと着替えて荷物を預けたいのに、待ち時間のことを考えると寒くて我慢できなそうで悩む。
来賓やゲストランナーの挨拶も軽快に進みスタート。スタート付近の和太鼓の演奏がなかなか熱い。
序盤は無理しない。そう決めていたが、周りに引っ張られがち。1kmは6:40だが、それ以降は6:30/kmを切る。ランニングウォッチでペースをちょこちょこ見ると6:00/km近いときもあり、いつもよりペースを上げられてる。
とは言え、5km当たりになるとさすがにしんどくなってくる。いかん、このままでは枯渇する。折り返しの多いコースで向かい風と追い風が入れ替わり、これまたペース調整が難しい。そこで、誰か適当にペースメーカーになる人を見つけて、その人の後ろをついて行くことにした。お、ちょうどいい感じのペース。若い女子の後ろにつく。若い女子を盾にしてついて行く初老ランナーここにあり。
しかし、フォアフットで検証するはずが、ここまでほとんど使っていない。はっきり言って、普通に踵着地の方が速い。着地は静かで踵からつま先まで転がるように体重が移動できる。しかし、何のためにフォアフットで練習してきたのか。自分の殻を破るべく、10km過ぎの折り返しで追い風になるタイミングで全力でフォアフットで行けるところまで行くことにする。
2kmくらい走ったところで終了・・・。10km地点で十分足を消耗していた。フォアフットで走れなかった。
12kmあたりで海沿いを北上するコースに出る。強い北風を数kmに渡って常に受け続ける難所。まさに逆風マラソン。夏場にここらへんでよく釣りしたなー。
一人で走るのは孤独でペースが掴みにくい。前方に集団が見える。足きついけど、ペース上げて集団につく。今度はこの集団を壁にして風をよけて進む。おや?これは序盤に抜かれた小松島市長とそのお付きのグループか。忙しいのによく走れるな。さすがに風が強くてペースが落ちて足がきついが、グループについて行くことで耐え忍ぶ。俺は市長にどこまでもついて行きます!
終盤、今度は自衛隊の敷地内に入る。これが一番楽しみだった。ヘリコプターかっこいいぜー。
しかし、まあ当たり前だが、そんな大事なところを見たりすることはできず、当たり障りのないところを進んでいく。
残り3km。ここであっさり市長を見限りスパートをかける。いや、ペース上がらないし、まだ余力あるしさ。若き自衛隊員の行列でハイタッチを交わして突き進む。
きちー。残り500mがすごく遠く感じるわ。しかし、最後までペース落とすことなく走りきり感動のゴール!!
海沿い北上コースはペースを落としたが、それ以外は6:30/kmを切るペースで通せた。最後は上げることができた。練習不足で21km走りきれなかったのを考えると、よくやったと思う。
最後まで足動いて走り切れたのは充実感あったな。今までの大会では前半ぶっ飛ばして、後半死んでズタボロで帰って来るというパターンばっかりだったので充実感を感じた。仮想ペースメーカー作戦良かったな。前半は若い女子、後半は市長を捕まえて疲労を抑えられた。実際には、物理的に風よけにはならないと言われるが、そんなことはないと思うね。一人で走るより精神的・体力的な消耗はかなり抑えられると思う。
しかし、タイム的には大して変わらない。数年前に初めて走ったハーフの2時間17分の記録をようやく更新できたが、誤差の範囲であまりうれしくない。
フォアフット砕け散った。全く使えるレベルに達してなかった。ほとんど使えなかった。足が疲労すると着地の負荷に耐えられない。そして速くもない。あたらいい靴も買って試したが、全くものにならなかった。検証の結果、フォアフットはだめです。
その結果を受けて、フルマラソンエントリーはしないという決定が下されました。今回、最後まで足が動いてゴールできたものの、余力はほとんど残ってなかった。ペースを上げなかったとしても大して変わらないだろう。実際、10kmくらいで足は死んでたので、本当に元気なのはそこまでだった。
こんな状態でまだ半分の状態。あと半分走るなんて考えられない。練習を続けていけば距離を伸ばしていけるだろうけど、それに要する期間と時間を考えると犠牲にするものが多くて気が重い。今年はエントリーしない。
その代わりハーフはなにか一つエントリーするかな。スプリンター体質から抜け出せないし、筋トレで上半身大きくしようとしてるしで、やることが逆行してるし。
今回も運営スタッフの皆さんありがとうございました。いつも、よくこんなイベントに付き合わされて大変だなと思う。沿道の応援、自衛隊の応援もありがたい。声かけられると本当に力出せるんだよね。おばあちゃんが「南無大師遍照金剛おるわー」て言うのが聞こえてきた。あと、追い抜かれたランナーに「お遍路行ってんすか?」て聞かれた。白衣で突っ込まれたの今回が初めてだったな。