四国霊場八十八箇所 二十三番札所 薬王寺

平等寺に続いて訪れた。平等寺はあまり人がいなかったのに、薬王寺は人が一杯。お遍路以外の人が多い。子供の頃に来たのを覚えている。とは言っても、階段に置かれたお賽銭を踏まないように歩いたのを覚えているだけ。うちの母親はここに来た年に父親(俺のおじいさん)を亡くしたため、厄をもらって帰ったと今も言っている。今日もお賽銭を踏まないように気をつけていたが、階段や通路のど真ん中にお賽銭が落ちていることがあり、とんでもないトラップに警戒が解けなかった。

山門。
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本堂。
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大師堂。
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還暦厄坂を上っていくと
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色鮮やかな瑜祇塔。拝観料として100円必要だが、お遍路さんは行くことをおすすめする。
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最初に「戒壇巡り」なるものが出てくる。真っ暗。何?奥さんはびびって入らない。左手に壁沿いに進めという説明書き。そのとおり、真っ暗な中をそろそろと進んでいくと、薄っすらとオレンジ色の明かりが見えてくる。そこに浮かび上がってきたのは金色の薬師如来像。苦しみや迷いの中、僅かな光に導かれ、仏様と縁を結んでいただける。

真言密教の世界観や悟りの境地を凝縮して表現している胎蔵界曼荼羅金剛界曼荼羅。始めて間近に観ることができた。感動。言葉では理解することがとても難しい密教を視覚的に観ることができる。それでも理解することは難しい。理解できれば悟りの境地。
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怖くて1枚1枚大きく見せることがはばかれる地獄絵図。
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美しい女性が死に、朽ち果てていく九相巻。最後には白骨化した姿になっていた。
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他にも書画や仏像が置かれていた。

年の数だけ叩いて厄を払う随求の鐘。
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おん ころころ せんだり まとうぎ そわか


これで発心の道場は全て行った。一昨年の11月から始めて、29の札所に行った。これからはちょっと気が向いた時に、というわけにはいかない。