俺はお前を許さない

今日は嫌だけど長距離ランニングの練習。本番まで2ヶ月切った。長距離に耐えられる体を作っていかなければ。先々週は22km。今日は27km目標。もう30km走練習相当だが、本当の30km走の前準備だ。

 

ところで、4日前のこと。夜12時に寝て、翌朝、寮にいるはずの息子がいることが判明。もう冬休みに入ったらしい。しかし、どうやって帰ってきた?終電の時間は過ぎてた。

「お前、どうやって帰ってきた?」

「え、歩いて。」

は?歩いて?車で数十分かかる距離を?聞くと6時間、26km真夜中を歩いて午前3時頃ついたらしい。なんでも、21時にJRに乗ろうとしたら所持金が300円しかないことに気づいた。歩くことを決意し、気温5度の中、教科書とか入ったリュックサックと手提げ袋を抱えて歩き、途中コンビニで水分補給し、遍路小屋で休みながら6時間歩いてきたとのこと。

 

ばかじゃねーの。

 

まず、その状況でいくつか選択肢があるだろう。まず、親に電話してくるとか、知り合いにお金借りるとか、寮に一晩とまらせてもらうとか、近くの交番に立ち寄るとか、自転車で帰るとか、タクシーで帰ってくるとか。断りもなくタクシーで帰ってきたら殺すけど。

その中に歩いて帰るという選択肢もあるかもしれないが、その選択肢だけは絶対選ばない。令和だぞ?飛脚か、お前は。

 

しかし、呆れとか怒りを超えて、もはや俺は息子を誇りに思った。お前、誇っていいぞ。初めて息子を褒めたかもしれない。いつまでも付き合ってるとえらい迷惑を被りそうなので、さっさと自立してもらって縁を切ろうと思う。

 

で、ランニング開始。

いきなり躓く。軽く7分/kmくらいのペースで走るつもりが、ガーミンでペースを確認すると7:30/kmしか出てない。しかも極めて足腰体が重い。腰もおかしい。膝にはサポーター、腰にはコルセットを巻いているが、却って体に違和感を感じる。

長距離練習ということで、金曜日の筋トレは控えておこうと思いながらも、1日間空ければ大丈夫かなと、5分だけジャンプ力強化トレーニングをやった。その時は何も思わなかった。しかし、昨日、テニスの練習をやった後、下半身周りに筋肉痛を確認。午前中に軟式、午後に1時間ほど壁打ちしただけだが、筋肉痛が残っていた。

とても重い。基本的に土曜日長距離ランニング、日曜日テニスの練習や試合というパターンが多いのだが、テニスでは特に問題ない。しかし、その逆となると、こんなに重いのか。

 

1km過ぎたあたりで、なんとなく馴染んできて7:40/kmくらいのペースで進んでいくが、始まったばかりで不安を感じる。

今日は長距離ということで、寄り道をしていく。

 

丈六寺。

 

拝観料300円お願いしますということで少し躊躇したが、まあもう来ることないだろうということで300円お賽銭入れてお参り。

血天井でも有名なところだな。

 

長谷寺新四国曼荼羅霊場第82番、とのこと。

 

そして、動物園へ。

その前にある梅の花。いいねー。今が一番きれいだと思う。

 

レッサーパンダかわいいぜ。俺はレッサーパンダが一番かわいいと思うね。

 

ワオキツネザルは電気ストーブで暖を取る。

 

ミーアキャットも電灯で暖を取る。

 

目が横の羊。こっち来て一緒に遊ぼうぜ。

 

 

動物園を出て走り出す。動物園でトイレとか栄養補給を済ませる。この時点で13km過ぎ。まだ目標の半分に達していない。そして、足が重い。ちょろちょろ寄り道して走ったり止まったりしたせいで、足に負担がかかっている。

 

走りだしたときは7:30/kmくらいのペースで行ってたが、3km程度走った時点でがくっと足が止まる。つらくて歩きだしてしまう。やばい。これは、もう足が事切れたか。

まだ17km。どうするよ。ハーフマラソンの距離にもまだ遠い。こりゃだめなだ。20km程度が限界だろう。そこらへんで諦めて歩いて帰るか。無理したら、また膝や足首痛めるかもしれない。腰もやばいし。

「ふざけるな。おまえ、フルマラソン走る気あるんか?まだ残り30kmもあるんだぞ。最初に決めたこと勝手に変えんじゃねーよ。そんな甘え、俺はお前を許さない。さっさと走れ。27kmまで走れ。足動かないなら這ってでも進みやがれ。」

 

心の中で葛藤を感じつつ、足をなんとか動かしていく。

しかし、ハーフマラソン相当の距離を3時間ぎりぎり切るという体たらく。本番のハーフマラソンなら制限時間ぎりぎりだ。前回の長距離練習でハーフマラソンくらいは平気で走れる体になっているはずなのに、どういうことだ?

 

ペースは10分/kmに迫ろうかとう遅さ。もはや走っているとは言えない。少し走っては歩き、走っているように見えない姿で走っては止まりという感じ。膝周りがつってしまい、足ストレッチしようとしたらハムストリングがぶっちぎれそうになる。

 

もう諦めていいですか?25kmまで来たし。

「しょうがねえな。26kmは越えろよ。」

最後に少し甘えが出て終了。

26.4kmを3時間44分。実際には止まったときにガーミンが計測を止めているので、もう少し時間がかかっている。平均ペースは8:30/km。フルマラソンなら完走できるペースだが、残り16kmを10分/kmでも進むことできないだろう。それより前に棄権する可能性のほうが高い。

 

最初から遅かったペースが

 

最後はとても哀れなことに。

 

今日は、止まった足で残り10kmをなんとか進んでいく練習をしたという感じ。本番の30kmで足が止まったときの想定練習という感じかな。

問題は走り始めから遅くて、この調子では途中の関門を抜けることさえできないだろうということ。

次の長距離練習は、練習ではありながら、本番でどれくらい走れるかという最後の見極めにもなる。事前に体を休めておいて万全の状態で臨もう。走った後に体にダメージが残るので、その前からダメージを負った状態では練習できない。これだからフルマラソンの練習はなー。